タイヤル族の口琴は、紐を引っぱり薄い竹台を動かし、竹の真ん中に挟んである銅のリードを振動させ、口の中で共鳴させます。口の開閉と呼吸によって異なる音階を発するもので、リードの数が多ければ多いほど演奏も難しくなります。演奏の時、琴を左手で持ち唇に当て、右手では右端の紐を引っぱり、琴のリードを振動させビヨンビヨンという音を出します。口の形の共鳴の変化でトーンを変化させます。演奏者は引っぱる紐のリズムに合わせて飛び跳ねます。また男女が恋愛で哀しみを表現するのに用いられる楽器でもあり、たそがれの中、男子が女子の家の前で口琴を吹くと、愛の表現になります。